「飛鳥山」は静岡県で生産さている唯一の本みりんです。
大正年間に焼津港周辺の水産練り物の原料としての需要に応えるため製造を始めました。
「飛鳥山」は東京都北区にある江戸時代からの桜の名所で、
すぐ近くには日本の醸造研究の元祖である滝野川醸造試験所があります。
junmaimirin_asukayama2013 「純米本味醂飛鳥山」は、江戸時代にほぼ確立したみりん本来の製法に従い復刻製造した高級みりんです。
原料には粳米で造った麹ともち米、それに米から造った本格焼酎を用い、普通のみりんで使用される水飴等の醸造用糖類等や醸造アルコールは一切使っていません。
また、麹・もち米ともに80%とみりんとしては精米歩合を低くする事によって、きめの細かい上品な味わいを実現しました。さらに搾ったままの状態で活性炭素濾過や火入れを行っておりませんので自然で奥深い甘みを持ち、麹に由来する栄養素も豊富です。
お料理に使うのはもちろんですが、そのまま飲んでもとてもおいしいです。バニラアイスクリームにかけると味わいが深まります。カステラにかけるとシフォンケーキのように味わえます。
味醂は日本酒と同じく歴史のある日本の酒なのですが、日本酒と同じように高度成長期の量産とコスト競争の結果 もち米・米麹・焼酎 だけで造られる味醂は少なくなり、もち米の他にコストの安い 水あめ ブドウ糖を加え、値段の高い米焼酎のかわりに醸造アルコールで造るものが主流になりました。
もち米は一俵(60kg)の値段が一万七千円くらいで、酒米とほぼ同じ価格です。米焼酎を造るための原料米はグレードの低いものを使いますが、製造の手間も含め醸造アルコール(廃糖蜜から造る)よりかなり高価になります。結果として昔式の本味醂の価格は一般的な味醂の二倍くらいになります。